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ダイビング中に苦しくなってしまう人は意外と多いです。精神面が大きなウェイトを占めるレジャーなので、ちょっと不安があると、それが息苦しさとなって表れます。
これは何も、初めてダイビングをする人に限った話では無く、Cカードを取得してダイバーにはなったものの、水中ではいつも苦しくなるという人だっているはずです。
ここでは、ダイビング中に苦しさを感じる人のために、呼吸法をはじめとする改善ポイントをご紹介します。
正しい呼吸法をもう一度確認
水中での苦しさの原因は呼吸であることが多いです。はじめに正しい呼吸法をおさらいしてみましょう。
特に大事なポイントは次の二点です。
- 大きくゆっくりとした呼吸
- 息を吐ききること
大きくゆっくりとした呼吸
大きくゆっくりと呼吸をすることで、肺に取り込まれる空気の量を増やします。ただ遅く呼吸すれば良いわけではなく、自分が呼吸している空気の量を意識するようにしましょう。腹式呼吸の要領で、お腹も膨らませるように息を吸うと、たくさんの空気が肺に入ります。横隔膜を押し下げるイメージですね。
いつも苦しくなってしまう人は、呼吸が浅く速いケースが多いのです。これでは呼吸に使える空気の量に限界があります。まずは呼吸をゆっくりと大きなペースへ改善しましょう。
息を吐ききること
ただし、たくさんの空気を吸うだけは呼吸はまだ不完全です。吸った息は極力吐き切ることがポイントです。肺で使った空気を出来るだけ多く外に出してやることで、次に吸える空気量が増えます。肺の換気効率が良くなる、つまり酸素濃度が薄い古い空気をしっかり捨てて、新しい空気がたくさん入ってくるということです。吐く時もお腹を使う(へこませる)腹式呼吸のイメージで、最後まで空気を絞り出すようにしましょう。
息苦しさを感じることが多いという人は、吸うことばかりに意識が集中していませんか?吸うことは皆さん自然と出来るのですが、吐くことは意識をしなければ意外と難しいのです。
呼吸はいつでも練習出来る
「大きくゆっくりとした呼吸」と「息を吐ききること」。この二点を意識して、日ごろから練習してみて下さい。呼吸は別に水中に潜らなくてもトレーニングが出来ます。日々の積み重ねが自信となり、正しい呼吸法をバックアップしてくれるでしょう。
呼吸を意識しすぎない
正しい呼吸法が理解できたら、いったんそこから離れてみることも大事です。あまりに正しさを意識しすぎて、わざとらしい呼吸になっても、やはり苦しく感じてしまいます。
腹式呼吸のイメージで、と表現をしましたが、がっつり腹式呼吸で潜っているダイバーはまずいないでしょう。あくまで自然な範囲(7,8割くらい腹式)で、大きくゆっくり、しっかりと吐ききることがポイント。腹式呼吸はその次元に到達するためのアプローチ法です。
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メンタル面を整える
ダイビング中に苦しくなるもう一つの原因として考えられるのはメンタル面です。要は不安感があるということですね。
現場でゲストを見ていても、呼吸はそこそこ出来ているのに苦しいとおっしゃる方がいます。そのような場合、呼吸のやり方うんぬんよりも、気持ちの整理が出来ていないことがほとんどです。
- 「水中でレギュレーターが外れたらどうしよう…」
- 「今日も水中で苦しくなるのかな…」
- 「単純に怖い」
そんな不安を抱えていると、たとえ呼吸がしっかり出来ていても苦しくなってしまうのです。苦しい気がする、というやつですね。
不安自体がそこまで大きくなければ、水面で呼吸を慣らしているうちに気持ちが落ち着いてきますが、場合によっては根本的な対処が必要です。レギュが外れるのが怖いのなら、外れてもしっかり対応が出来るようにレギュレーターリカバリーを再度練習し、マスクに水が入るのが不安ならマスククリアを復習します。
つまりは原因を一つ一つ潰して、不安に打ち勝つくらいの自信を付けるということ。原因は分からないけどとにかく不安という場合には、浅場でマスク無し呼吸を行うことで、水への恐怖心をまず小さくする方法がおすすめです。
ただ、こういった細かいトレーニングは講習中ならともかく、ファンダイビングの場で行うのは難しいです。出来れば改めて時間を作るのが理想的でしょう。あなたが信頼できるダイビングショップとインストラクターにお願いしてみて下さい。
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