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ダイビングを始めた頃に、マスクが水中で曇ってしまったという経験がある人もいると思います。
それが欠ければダイビングが出来なくなるほど、マスクは重要な器材と言われています。なぜなら、私達に水中での楽しみと安全を与えてくれる、「視界」を確保する器材だからです。
そのマスクが水中で曇ってしまった時のがっかり感と言ったら無いでしょう。ここでは、そんな時の対処法と予防法を解説していきます。
考えられる原因
マスクが水中で曇る原因で、まず考えられるのが、新品のマスクに付いている油膜が落としきれていないことです。
工場から出荷されたマスクにはシリコンオイルの油膜が付いており、これが曇りの原因になっています。また購入後も皮脂や他の器材の油が付着することはよくありますので、購入時とその後の定期的な油膜落としが必要になります。
ダイビング中に考えられる原因は、鼻息が出過ぎていることです。結露の原因になる息をマスク内に送り込むと、当然レンズが曇ってしまいます。
その他、装着時にマスクを洗い過ぎたり、エントリー前にマスクの上げ下げを繰り返しているうちに、曇り止めが無くなってしまうことも原因の一つですね。
マスクが曇る原因
- レンズの油膜が残っている
- 鼻息が出ている
- 曇り止めが落ちている
対処法
水中でマスクの曇りを取る方法は、人によっては少し勇気がいるかもしれません。
まずマスククリアの練習をする要領で、マスクの上側を少し開けて、内側に海水を少し入れます。次に、下を向き少し頭を振ることで、海水で曇りを流してやります。最後に水をクリアすれば完了です。
これで一時的ではありますが、マスクの曇りを取ることが出来ます。
マスククリアに苦手意識のある人にとってはストレスになる方法ですが、これが最も簡単な対処法です。
まぁ、マスクが曇ってしまう場合以外にも、マスククリアが必要な状況というのは必ずありますので、ダイビングを続けていく以上、いずれはマスク関係のストレスは克服しなくてはいけません。
他に、曇り止めをやり直すという方法もあります。
一旦水面に浮上し、携帯している曇り止めか唾を使って対処する方法が一つ。これは、水深や体内の残留窒素などを考えて、浮上が出来る状況にあることが条件です。
もう一つは、昆布などぬめりのある海藻を使って擦り、曇り止めをし直す方法です。荒業ですがマスク脱着を行えば水中にいる状態でも実行可能です。ただ、マスク脱着が出来ても、昆布等が生えている海域でなければ出来ませんね。
マスクが曇った時の対処法
- 水中でマスクに水を入れる
- 一度浮上して曇り止めをやり直す
- 水中でマスクを外し、昆布でレンズを擦る
予防法
水中でのマスクの曇りを防ぐには、口呼吸に慣れることが大切です。
呼吸が完全にダイビング仕様になっていない人の場合、吸う時は口を使っても、吐く時には無意識に鼻息になってしまう事が多いです。
鼻息が頻繁に出ているとマスクは上にずれあがってしまい、スカートの下が鼻の下あたりにかかって、隙間が出来やすくなります。そうなると、マスクの中には水が入りますので、曇り止めは落ち、さらに鼻息を出し続ければレンズがどんどん曇っていきます。
水中では口で吸って口で吐く。これを徹底しましょう。
また、曇り止めの仕組みを理解することも大事です。マスクの内側に粘液の膜を作って、結露を防ぐのが曇り止めです。
曇り止めは水で多少落とさないと目に染みるものもあるのですが、洗い過ぎると曇り止めが流れてしまい効果が無くなってしまいます。
また、エントリー時にストレスを感じてマスクを上げたり下げたりしていると、やはり曇り止めが流れてしまったり、乾いてしまうことがあります。
曇り止めが効果を発揮する条件を理解して、余計な曇りを防ぎましょう。
マスクの曇りを予防する方法
- 口呼吸を徹底する
- 曇り止めの仕組みを理解して効果を維持する
- レンズの油膜を落とす(下記参照)
マスクの油膜を落とす方法
水中でのマスクの曇りを予防する方法の一つ、マスクの油膜を落とすという事についてはちょっと長くなるので、別に説明しましょう。
新品のマスクを買ったら、まずはレンズの内側の油膜(シリコンオイル)を落とします。その際に使う道具は歯磨き粉とメラミンスポンジ(白いスポンジ)です。
まず、レンズ内側(外側は不要)の左右に歯磨き粉を少しずつ付けます。それから水を少し含ませたメラミンスポンジでレンズを擦っていきます。
歯磨き粉、メラミンスポンジともに微粒子研磨剤を含んでいますので、油膜を落とす効果は抜群です。歯磨き粉を指で擦りつけてもいいのですが、指からも皮脂が付きますので、徹底するのであればメラミンスポンジがおすすめです。
それと、皆さん意外とやっていないのですが、スカートを磨くのもポイントです。スカートにもシリコンオイルが付着しているので、レンズと同じく歯磨き粉とメラミンスポンジで磨いていきます。
スカートも磨いておかないと、結局私たちの手を介して油分がレンズに付着してしまい、曇りの原因になるんですね。
レンズ、スカートともに、ツルツルした感触が無くなればOKです。合わせて大体10~15分間くらい擦っていればいいと思います。
最後に注意していただきたいのが、この油膜落としは1回きりのものではないという事。
他の器材のシリコンオイルが付着したり、私達が手で触れることでレンズの油分は復活していきます。また日焼け止めの油も、蓄積してやがてはマスクを曇らせる原因になります。
水中で快適な視界を確保するために、定期的にマスクのレンズ磨きを行いましょう。