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12月から2月頃、いわゆる冬の時期はダイビングはオフシーズンとされていますが、世界中の海に目を向ければ、1年間でこの時期がベストシーズンというエリアがたくさんあるのです。
ここでは、12月・1月・2月におすすめのダイビングエリアをご紹介します。
与那国島
日本が誇る冬のダイビングエリアと言えば与那国島です。というのも、与那国名物であるハンマーヘッドシャークが最盛期を迎えるのが12月から2月頃で、遭遇率が上がり、群れも大きくなるからです。春になり水温が上昇してくると、ハンマーの見頃も終わってしまうため、この冬の時期を狙って日本全国から大物ハンターたちが与那国島に集まるのです。
このハンマー狙いのダイビングは、ドリフトダイビングのスタイルで行われるため、中級者から上級者が対象となります。具体的に経験本数が何本以上というような規定はありませんが、次のような条件を満たしていないと、安全快適に与那国でのダイビングを楽しめないでしょう。
- 耳抜きや中性浮力に問題ないこと
- ヘッドファースト潜降がスムーズに出来ること
- その他基本的なダイビングスキルが身に付いていること
また与那国島の冬は、最も海が賑わう時期ですので、他の国内エリアのような“オフモードの冬”ではありません。ボート上はダイバーで一杯になりますし、きびきびとした動きが求められる場面も多いでしょう。気持ちの準備もしっかりしていくことが大切です。
ただし、冬は冬ですので気温・水温は低いです。風が吹くとかなり寒く感じられるので、ボートコートや5mm2ピース以上のウェットスーツがおすすめです。
参考ページ:ダイビング旅行ガイド-初めて潜る与那国島
パラオ
ダイバー憧れの海であるパラオも、日本で言う冬の時期がベストシーズンに当たります。南国パラオには日本のような四季が無く、1年間が雨季と乾季の2つの季節に分けられるのですが、11月から4月頃からが乾季になり、雨が少なく海が穏やかなことが多いのです。
海況が比較的良いため、パラオが世界に誇るビッグポイント「ブルーコーナー」をはじめ、ポイントの選択肢が増え、パラオの海を万遍なく楽しめる時期だということですね。ギンガメアジやブラックフィンバラクーダの大群、グレイリーフシャークなどは、パラオでは色々なポイントで見ることが出来ますが、魚の質・量ともにハイクラスなのは、ブルーコーナーに潜りやすいこの時期なのではないでしょうか。
ただし、近年は雨季と乾季の定説が崩れつつあり、季節の特徴もはっきりとしなくなってきているので、雨季であってもコンディション良好(海も空も)な日々が続くこともあるようです。一般的にベストシーズンだと言われる乾季は、世界中のダイバーでパラオが賑わいを見せます。あえて雨季に訪れることで、のんびりとグッドコンディションの海を潜ることが出来るかもしれません。
なお、近頃はパラオの海も初心者から潜れると言われるようになりましたが、海の難易度は昔から変わったわけでは無く、ダイビングショップやガイドさんたちの努力の結果、ゲストの幅が広がっているのです。出来る限りスキルアップをしてからパラオを訪れた方が、より満足度が高まるのは言うまでもありません。
参考ページ:ダイビング旅行ガイド-初めて潜るパラオ
タイ(プーケット・シミラン・ピピ)
微笑みの国として知られるタイの中でも人気のあるインド洋(アンダマン海)のリゾートがプーケット。このエリアも、日本で言う冬の時期が、乾季のベストシーズンになります。雨量が少なく、風が穏やかなことが多いため、気持ちの良いダイビングが楽しめるでしょう。特にシーズン初めの12月頃は魚影が濃いのが特徴です。
有名どころのダイビングエリアとしては、プーケットの他に、プーケットの北の町・カオラックがあります。カオラックは人気のシミラン諸島にアクセスしやすく、一方でプーケットのダイビングショップは、近郊のラチャ・ヤイ島や少し遠出してピピ島で潜ります。
ジンベイザメに出会えるビッグポイント「リチェリューロック」をはじめ、大物狙いがメインのポイントもありますが、初心者ダイバーが潜りやすいポイントも少なくないため、プーケット~カオラックは、基本スキルさえ身に付いていれば多くのダイバーが楽しめるダイブサイトだと言えます。
なおタイには、アンダマン海の反対側にタイ湾があり、ここにも世界的なダイバーズリゾート・タオ島があります。このタオ島方面は、プーケットやカオラックとはシーズナリティが異なり、3月頃からコンディションが上向いてきます。12~2月はどちらかと言えば避けた方が良い時期になるので要注意です。
参考ページ:ダイビング旅行ガイド-初めて潜るタイ(プーケット・シミラン・スリン)
あえて海には行かない旅行もアリです
1年間を通してハードに潜りまくるのもいいですが、たまにはダイビングから離れた旅行をするのもいいものです。
私自身、職業として毎日海に潜る生活が続いているからこそ感じるのかもしれません。ベテランダイバーこそ、時にはオフモードになりたいという声はよく耳にしますしね。
季節に抗うことなく、冬には冬らしく温泉や料理を楽しむ旅行をしてみてはいかがでしょうか?特に普段、家族から快くダイビングに送り出されている人は、冬は家族サービスに最適な時期だと思います。
あえてオフを作ることで、オンシーズンのダイビングを新鮮な気持ちで楽しめるというのは、年中潜っていると気付かない部分でもありますね。
また、普段のダイビング旅行の金銭感覚からすると、普通の旅行(ダイビング無し)ではけっこうリッチに過ごせてしまうのもお得な点です。
ダイバーにとって、旅行はダイビングありきで考えられているため、「旅の費用」は一般の人達(ノンダイバー)と比べると少々高めに設定されます。ダイビング分のお金を、例えば宿に回すことで普段の旅行予算で、上質な時間が過ごせるわけですね。