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タイのダイビングエリアは東の太平洋側と西のインド洋側に分けられます。
ここでは太平洋側、タイ湾を代表するエリアであるサムイ島~タオ島をご紹介します。

海の魅力
タイの国土は東側は太平洋に面し、西側はインド洋に面しているため、同じ国の海でも表情が違い、ダイビングではそれぞれの特色を楽しむことが出来ます。
太平洋側のタイ湾の海は、マレー半島とインドシナ半島に挟まれる格好となる閉鎖性の強い海域。海水の移動が少なく、普通1日に2回ずつある潮の干満もここでは干潮・満潮がそれぞれ1回。そこに陸地から大きな河川が流れ込むので、熱帯雨林で作られた豊富な栄養分が湾内に溜め込まれます。
そのため、このエリアの生物は他の海のものよりサイズが一回り大きかったり、一つの種類が劇的に大繁殖するようなケースがよく見られます。透明度こそ西側のインド洋・アンダマン海エリアには及びませんが、それも栄養分豊かな海だからこそ。特殊な環境が生み出す、異色の海がタイの東側、タイ湾のエリアなのです。
その中でも、タオ島はハイレベルなマクロから興奮のワイドまで、幅広く楽しめる一級のダイブサイトです。小さいながらも周囲には多くのダイビングポイントが点在していて、島の近くのポイントでは砂地のハゼやソフト&ハードコーラルに付く魚や甲殻類などをマニアックに観察でき、足を伸ばして沖の隠れ根ポイントまで行けばジンベイザメなどの大物が狙えます。
サムイ島はプーケット島と並ぶタイの一大リゾート地で、五つ星ホテルも軒を連ねます。講習や体験ダイビングは島の沿岸で行いますが、ファンダイビングはタオ島まで片道1時間45分ほどかけてのデイトリップ。
タオ島は近年になってインフラや交通が整備されてきた、どちらかと言えば静かでのんびりした雰囲気が魅力の島です。陸上のアクティビティやリゾートでの優雅な時間を楽しみたい場合はサムイ島ステイがおすすめです。
ダイビングの難易度
ダイバーの比率
初心者40% 中級者30% 上級者30%
サムイ・タオのエリアは、タイ湾特有の環境のため波やうねりが発生しにくく、流れも穏やかでビギナーダイバーでも潜りやすいのが特徴です。
またほとんどのポイントで係留ブイを設置しているので、潜降もロープを使って落ち着いて臨むことが出来ます。タオ島ステイの場合は、港とポイントも距離が近く、船での移動時間が短めになるのも初心者の方に優しい点です。
ワイドな景観を楽しんだり、大物を狙うポイントでは、時に流れが出る場合がありますが、ショップ側で工夫して初心者ダイバーでも潜れるようなダイビングをセッティングしてくれる場合もあります。
ショップの好意に応えられるよう、潜降や中性浮力、フィンキックなどの基本スキルは出来るだけ身に付けて行きましょう。
なお、サムイ・タオエリアのダイビングでは生物へのタッチ、グローブの使用は禁止になっています。
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代表的なダイビングポイント

チュンポンピナクル
タオ島はもちろん、タイを代表するポイントと言えるのがチュンポンピナクルです。
水深30mからそびえる大きな根に、たくさんの魚たちが集まります。根のトップにはセンジュイソギンチャクが敷きつめられ、そこには何と数千匹のハナビラクマノミが密集。クマノミの仲間でこれだけの数が集中するのは特異な状況です。
中層にはキンセンフエダイやシェブロンバラクーダ、ピックハンドルバラクーダなどが大きな群れをつくり、太ったグレイリーフシャークも登場。
極めつけはジンベイザメ。4,5月頃にはかなりの確率で出会うことが出来ます。
マクロ系のフィッシュウォッチングのイメージが強いサムイ・タオエリアですが、チュンポンピナクルには大物好きのダイバーたちからも熱い視線を送られています。
見られる生物

タイ東側のような内湾性の環境では海底が砂泥になっていることが多く、サンゴ礁の海で見られるものとは一味違った生物たちに出会えます。
例えば、トウアカクマノミやギンガハゼなど日本では数の少ない魚ですし、ワヌケヤッコやツキチョウチョウウオに関しては国内ではほとんど見られません。
オイランハゼも生息環境が特殊で、通常のダイビングではなかなか出会えないので、初めて目にする人も多いでしょう。
その他、チュンポンピナクルなど、タオ島沖合のポイントで見られるジンベイザメ、グレイリーフシャーク、ヤイトハタなどの大物にも注目です。
陸上の楽しみ方
洗練されたリゾートエリアであるサムイ島では、ダイビング以外のマリンアクティビティやゴルフ、ショッピング、スパなど、楽しみ方は多彩です。
時間が確保できるのであれば、サムイ周辺のパンガン島やアーントーン諸島などへ日帰りで渡るアイランドホッピングを楽しむのもおすすめです。
一方タオ島も、近年徐々にリゾート化が進み、秘境のイメージを保ちながらも、人気のスパやオシャレなレストランがオープンしています。
その他、マンゴーベイでのスノーケリングや周囲の海での釣りをエンジョイする人も多いです。
おすすめのお食事
最近ではよく知られるようになったタイ料理ですが、その中でもカレーはぜひ現地でご賞味いただきたい逸品です。
あくまでカレー粉がベースのインドカレーとは違って、様々な調味料や食材で独特の風味を作り出すのがタイカレー。えび味噌やナンプラー、唐辛子、タマリンド、ココナッツミルクなどなどを使い分け、辛さだけでは無く甘みや酸味のあるタイらしいカレーです。
ダイビングエリアになる南部では、海の幸の豊富さを活かした魚介の旨味と辛さが特徴のカレーが主流です。
タイの気温・水温・ウェットスーツの目安
気温の目安 | 水温の目安 | スーツの目安 | |
---|---|---|---|
通年 | 25-33℃ | 29-30℃ | フルスーツ3mmor5mm |
アクセス
バンコクまで | サムイ島まで | タオ島まで |
---|---|---|
羽田・成田・関空・中部・福岡・新千歳~バンコク (毎日発着/約6時間30分) | 国内線 (毎日発着/約1時間) | 船 (約2時間) |
サムイ島まではバンコク経由の飛行機で、タオ島へはサムイ島から船で渡ります。
飛行機や宿、ダイビングショップなど、全てを日本から手配するのは何かと不安も付きまといます。費用の面もリーズナブルなので、タイ初心者の方であれば、旅行会社の利用をおすすめします。
基本情報
国名 | タイ王国 | 首都バンコク |
言語 | タイ語 | 日本語はほぼ通じない。観光地のホテル・レストランでは英語が通じることも多い。 |
通貨 | バーツ | 現地空港内に両替所有り。 |
ビザ・パスポート | 観光目的で空路による入国、かつ滞在が30日以内ならばビザは不要 | 6か月以上の残存期間が必要 |
時差 | 日本が2時間先行 | 例) 日本15:00 ⇒タイ13:00 |
気候 | 年間通して陽射しが強く、高温多湿。11-3月が乾期、4・5月は暑期、6-10月が雨期とされる。雨期でも1日降り続くことは稀。 | |
水 | 生水・水道水は飲まないように。 | |
電源・電圧 | 220V/50Hz 日本製品をつなぐ場合には変圧器が必要。 |