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ダイビングの楽しみ方の一つに、フィッシュウォッチングがあります。
キレイな魚たちを見ていると心が癒されますし、ダイビングを始めてから魚が好きになる人も多いでしょう。
そんな魚たちに注目するダイビングが、フィッシュウォッチングです。
フィッシュウォッチングってどんなダイビング?
「ダイビングってほとんどフィッシュウォッチングじゃないの?」と感じる方もいると思うのですが、特に「魚を観察すること」に重きを置いたダイビングを、フィッシュウォッチングと呼ぶ傾向があります。
生物のディテールまで丁寧に紹介するフィッシュウォッチングのガイドスタイルが、日本人の国民性にばっちり合っていて、多くのガイドがフィッシュウォッチング的な水中ツアーを行うので、国内ではダイビング≒フィッシュウォッチングのような図式が出来上がっていますね。
人間は知的探究心のある動物です。魚たちが海のどんなところに暮らしていて、どんな行動をしているのか。また、どんな模様や色をしているのかを知ることは、私達の探究心を満たし、ダイビングの満足感につながります。
映画などでも、事前に登場人物の予備知識があるとさらに楽しめますし、観終った後もキャラクターを掘り下げたりすると作品の深みが分かったりしますよね。
お勉強をする必要はありませんが、ダイビングというエンターテイメントの登場人物とも言える魚の知識を得ることは、海やダイビングの楽しみ方を豊かにしてくれるはずです。
フィッシュウォッチングの基本アイテム
フィッシュウォッチングに欠かせないアイテムが、水中ライト、カメラ、図鑑です。これらは普段のダイビングから活用している人も多いはずですが、フィッシュウォッチングとなるとさらに活躍してくれます。
水中ライト
海中では光が吸収されてしまうため、生物の本来の色や模様を見るには、水中ライトで照明を当ててやる必要があります。魚をはじめとする生物を、「観察」するフィッシュウォッチングではこれが本当に大事。
鮮やかな赤やオレンジ色の魚は、ライトを当ててみると美しさにハッとする事があります。また、魚たちの小さくて細かいヒレの動きなどは、光が当たっていないと分かりません。
「この魚、地味だと思ってのにこんなにキレイだったのか!」とか、「小さなエビがじーっと浮かんでると思ってたら、実はめっちゃ足動いてる!」というような発見を助けてくれるのが水中ライトです。
そういった見逃してしまいがちな部分を発見することが、フィッシュウォッチングの醍醐味なんですね。
参考ページ:ダイビング器材の特徴と選び方-水中ライト・ナイフ-
カメラ
デジカメは今やダイビングのお供と言えるくらいの普及ぶりで、水中ライトよりも持っている人が多いかもしれません。
キレイな写真を撮るためにこだわるのもいいですが、水中で見た魚を記録したい時にもカメラは活躍します。ログ付けや休憩中にすぐ写真を確認できることを考えると、フィルム式の簡単なものよりは、やはりデジタルカメラがおすすめです。
水中では思考力や記憶力が低下することも多いので、見た生物の特徴を頭だけで覚えてこようと思ってもなかなか難しいです。水中ノートに鉛筆で記録することも出来ますが、手間などを考えるとデジカメがいいですね。
フィッシュウォッチングのアイテムとしてカメラを使う場合は、写真を作品にするわけでは無いのでそこまでキレイに撮る必要はありません。ただし、ピントを合わせることや内部ストロボの使い方など、カメラの基本的な使い方は押さえておく必要があります。
また、芸術的なカットでなくてもいいので、魚の特徴が分かるような写真を撮るよう心掛けることが大切です。
図鑑
ダイビング後に魚を調べるために使えるのが図鑑です。
情報化が進んでいる現代ですが、ネット上に水中生物の情報を充分揃えているデータベースはまだまだありません。当分は本の図鑑の時代が続くのかなと思います。
辞書の使い方が上手い人なんかがいますが、図鑑も使い方が分かってくると、見たことの無い魚がいた時などにもパッと名前が分かるようになります。
名前が分からないお目当ての魚を、図鑑の中から見つけ出すには、魚の形と模様が大体でもいいので分かっていることが条件。ここでデジカメがあればすぐに見た目が分かりますね。
大きさを含め形が近いものからまず探していき、次に色が合うものを探していきます。図鑑上では、形が近いものは近くのページに載っていることが多いので、まず形を合わせると探す効率が良くなるのです。
使いやすい図鑑
この「形から探す」というアプローチがしやすい図鑑が、吉野雄輔さんの『山渓ハンディ図鑑:日本の海水魚』です。
掲載している種類が少ないと言われることもありますが、ダイビングで使う分には充分だと思いますし、サイズ的にこれくらいが丁度いい感じです。また、一般的な図鑑と比べると、分かりやすい表現で魚が紹介されている点もオススメですね。
もし、不足がある場合には、同じく山と渓谷社からの出版で大きいサイズの『山渓カラー名鑑:日本の海水魚』がいいと思います。
ただかなりかさばりますし、「ガイドでもないのにこんなのいる?」と思われるであろう充実度と価格ですので、ご参考程度に。
個人的には、ガイドをする時は前者(ハンディの方)をメインに使い、ログ付け時のサポートや勉強的な調べ物の時には後者(カラー名鑑の方)を使っています。
見た魚がもし図鑑で見つからなかったら、あとはガイドさんを頼りましょう。形と模様に加えて、ポイントのどの辺で見たのかが分かれば、ガイドはほとんどの場合答えを導き出してくれるはずです。